リビアのかつての最高指導者カダフィ大佐が、内戦の末に殺害されてから20日で1年となる。カダフィ政権崩壊後で初めて民主的に選ばれた国会のもとでの新政権作りが難航する中、最近では、内戦中に大佐側に立った勢力と、旧政権と戦った民兵などとの間で激しい戦闘が発生。政府の統制が及ばないまま、民兵の軍閥化が進み、 国造りの障害となる懸念も強まっている。
14日に国会で新首相に指名されたアリ・ゼイダン氏は「最優先課題は軍・治安部隊の再編だ」と強調し、かつての反カダフィ派民兵の解体が進まない現状に危機感を示した。
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実際、17日には民兵の部隊が、首都トリポリ南方バニワリードを攻撃し、住民ら少なくとも11人が死亡。バニワリードはカダフィ大佐を支持していた部族の拠点。現在も旧政権関係者が多くかくまわれているとみられ、トリポリの暫定政府とは緊張関係にある。
バニワリードの親カダフィ勢力には、カダフィ大佐を殺害した西部ミスラタの民兵を拉致し射殺したとの疑いがあり、今回の攻撃はその報復の可能性がある。
内戦中、軍事介入したフランスなどが反カダフィ派に兵器を供与し、カダフィ政権側も市民に武器を配布したことなどから、今も大量の武器弾薬が出回り、民兵は軍事力を維持。利権争いからくる民兵同士のいざこざも後を絶たない。
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ソース:産経ニュース
記事元: 【国際】カダフィ大佐殺害から1年…民兵の軍閥化進む