米領事館襲撃で米大使ら4人が死亡したリビア東部ベンガジで21日夜、襲撃事件に怒った市民らが、事件への関与を疑われるイスラム過激派の本部を抗議のデモ行進で包囲、火を放つなどして本部から過激派を追い出した。
群衆は22日未明にかけ、別のイスラム過激派本部も急襲するなどし衝突が拡大。治安当局のメンバー6人を含む11人が死亡、70人程度が負傷した。
AP通信などによると、ベンガジでは約3万人が集結し、イスラム過激派「アンサール・シャリア」の本部に「(過激派の)民兵は要らない」「(国際テロ組織)アルカイダは要らない」などとシュプレヒコールを上げながらデモ行進した。群衆は本部に放火し、過激派側は応戦する構えを見せたが逃亡した。その後、別の過激派本部でも衝突があった。
死亡した治安当局の6人は頭や胸を銃で撃たれており、検視官はAFP通信に「傷の特徴から6人は意図的に処刑された」と話している。
アンサール・シャリアは、アルカイダの思想に共鳴する過激派組織で、ベンガジが拠点。地元では11日に起きた米領事館襲撃への関与が指摘されているが、組織は声明で襲撃関与を否定した。
※(最終更新 09月23日 01時40分)
画像:リビア東部ベンガジで、イスラム過激派「アンサール・シャリア」の本部を襲撃し歓声を上げるデモ参加者たち=2012年9月21日、ロイター
ソース:毎日新聞
記事元:【リビア】「過激派は要らない!アルカイダは帰れ」…米大使襲撃事件に激怒!イスラム過激派の本部を市民らが抗議デモで包囲、4人死亡