【ミニストップがカザフ進出 旧ソ連圏初、宗教的配慮も】
シルクロードの国、カザフスタンの最大都市アルマトイに、旧ソ連圏で初の日系コンビニエンスストアとしてミニストップが進出した。
肉まんに豚肉を使わないなどイスラム教徒が多いカザフで現地化を図りつつ、社会主義時代の非効率的な商習慣が残る社会でコンビニ文化を広げる構えだ。
カザフスタンの最大都市アルマトイ中心部にあるミニストップの同国1号店=2月(共同)
店に入ると、同国で大人気の日本メーカーの紙おむつが目に飛び込んできた。レジの横にはチキンなど軽食を保温するケース、店の奥におにぎりや弁当もある。
「よく来るよ。軽食を学校に持っていく。学食よりおいしいから」。中学生のアルトゥルさんは店内のテーブルで、フライドポテトを食べながら話した。
現地流通大手RTSが日本の現代的なコンビニに関心を抱き、日本で5位のミニストップに打診し合弁会社を設立。1月に1号店、3月に2号店が開店した。
1号店の売り上げは想定通りという。年内に15店、10~15年で500店を目指す。
合弁会社の桑迫俊次副社長は「安全で楽しく、便利な買い物を」と話す一方で「日本では納品は時間指定で行われるが、こちらは届けばOK。改善は長期戦」と苦笑する。
店の雰囲気は日本と似ているものの、客のニーズは違う。日本で軽食の比率は全売り上げの8%だが、カザフでは30%。
ミニストップは海外では韓国などに計約2300店を有し、カザフは5カ国目だがイスラム教国は初めて。そのため、豚肉を避け、肉まんは牛と羊のあいびきにしている。従業員用の礼拝スペースも設けた。
内陸国カザフは船舶輸送が使えず、物流に安定感を欠くが、隣の中国では両国国境まで鉄道新線が開通。これに合わせ、アルマトイから車で数時間の国境地帯に物流拠点を整備中だ。
ソース:Sankei Biz
記事元:【コンビニ】ミニストップがカザフ進出 旧ソ連イスラム圏初、肉まんの豚肉は羊肉・牛肉に