【中国BBS】男児救助の留学生に感謝状、日本に利用されてる?
9月、台風18号で増水した大阪市の淀川に飛び込み、転落した男児を助けた中国人留学生、厳俊さんが13日、皇居・宮殿で天皇陛下から紅綬褒章を授与された。
厳さんにはこの日、安倍晋三首相からも感謝状が贈られた。
厳さんが日本人の男児を救助したとのニュースは直後に中国にも伝わり、インターネット上で称賛の声が多く上がった。
「日本人がネット上で厳さんを褒め称えている」という情報も伝わったが、これには一部で「本心だろうか?」と懐疑的な声も。反中的な日本人のコメントもあったためとみられる。
そして今回の紅綬褒章と感謝状を受け取ったとのニュース。中国人の反応はどのようなものだろう?中国大手検索サイト「百度」の掲示板をのぞいてみた。
13日夕方に立ち上がったスレッドは、関西の中国語メディアの報道を引用し、この日の厳さんの様子を伝えた。
同メディアの読者たちは厳さんに対して、「安倍首相に中国人民が日中友好を望む声を直接伝えてほしい」と要請していたという。厳さんは感謝状を受け取った後、「日中友好に役立つことができれば良かったと思う」と話した。
スレッドに集まったコメントには「カッコいい!」と称賛するものもあるが、多くは否定的なものだった。
天皇陛下からの紅綬褒章であり、中国当局が天敵扱いする安倍首相からの感謝状であることが原因だ。
「日本に利用されている」「個人としては素晴らしいと思うが、民族としてはいただけない」
「人を助けるのはいいが、受け取るべきではない。中華民族のメンツをつぶした」
と、厳しい意見が並ぶ。
確かに、日本側が日中双方の国民感情を和らげようとしている意図は見える。
しかしこの日、安倍首相からは火災現場から逃げ遅れた人を救出した東京都大田区の国吉正男さんにも感謝状が贈られた。
厳さんの勇気ある行動を国を挙げて称えることをしなければ、それはそれで中国人がまた日本を批判するだろう。
中国の当局とメディアはこのところ盛んに「安倍首相の中国への敵対意識が鮮明だ」と報じている。
関係が良好な時期であれば、厳さんは日中友好の象徴として明るい顔をしていられただろう。しかし、現状では難しい立場に置かれてしまっている。
人助けという、誰もがしなければならないが、なかなかできないことをやり遂げた1人の男性を、国と国の関係が悪いからといって責め立てることは、果たしてどうなのか?
「子曰、非其鬼而祭之、諂也。見義不爲、無勇也」(子曰く、其の鬼に非ずして之を祭るは諂いなり。義を見て為さざるは勇無きなり)。今の日中関係のもとでは、その解釈は非常にややこしくなる。 (編集担当:古川弥生)
ソース:サーチナ
記事元:【中国BBS】男児救助の留学生に感謝状…中国人「人を助けるのはいいが、受け取るべきではない。中華民族のメンツをつぶした」