【ウクライナ、ロシアにガス債務の一部支払い 供給停止回避へ】
【モスクワ＝田中孝幸】 ウクライナ政府は30日、４月時点でロシアに負っている22億ドル（約2200億円）のガス関連債務のうち、３分の１に当たる７億8600万ドルをロシア側に送金した。
同日にベルリンで開いた両国と欧州連合（ＥＵ）の３者による閣僚協議で明らかにした。これによりロシアのガス供給停止は回避される見通しとなった。
ロシアのプーチン大統領はウクライナがガス債務を返済すれば値下げ交渉に応じ、同国へのガス供給を続ける考えを示してきた。
料金滞納を続けてきたウクライナが支払いに踏み切ったことで、６月２日に予定する次回の３者協議に向けて価格交渉は加速するとみられる。
ロシアのノワク・エネルギー相はウクライナへの料金前払い方式の移行要請の取り下げを検討する考えを示した。
ただ、1000立方メートル当たり485ドルへの引き上げを求めるロシアと、268ドルでの供給を要求するウクライナの立場には大きな隔たりがある。
次回協議で新たな料金について合意できるか予断を許さない情勢だ。
ソース：日経電子版
記事元：【ウクライナ情勢】ウクライナ、ロシアにガス債務の一部支払い 供給停止回避へ [5/31]
