【「人肉カプセル」はなぜ流通する?中国の伝統医学でうたう薬効とは?―中国メディア】
2013年5月31日、死産した胎児で作られる「人肉カプセル」というものが中国や韓国で流通しているらしい。
韓国の警察当局は26日、中国から韓国へこれを密輸しようとした男を逮捕し、150錠のカプセルを押収したと発表した。
カプセルからは、人間のDNA(遺伝子)が検出されたというが、これは何のために取り引きされているものなのだろうか?中国の大手ポータルサイト・テンセント(騰訊)がこれを紹介した。
2011年8月、韓国のテレビ局・SBSが「人肉カプセル」の存在を報じて以来、中韓両国の媒体は幾度となく、この恐ろしい密輸市場について報じてきた。
中国で生産され、韓国へ流れてくる「人肉カプセル」は男性の精力剤として販売されているが、その原料は死産や早産などで死んだ胎児や胎盤と伝えられている。
韓国・国立科学捜査研究院は、押収されたカプセルの99%からヒトのDNAが検出されたと発表した。
実は、中国の伝統医学では、ヒトの胎盤がれっきとした生薬と考えられてきた。
漢方薬学書のバイブルともいうべき「本草網目」にも記載されている「紫河車(しかしゃ)」がまさにそれで、日本ではフランス語の「プラセンタ」という呼称が比較的知られている。
安徽省亳州市の生薬卸売市場で流通していた「紫河車(プラセンタ)」
古くからの秘薬とされたその効能は、女性の美容・アンチエイジング、不妊、滋養強壮、貧血、免疫力向上、アレルギー、ぜんそくなどに効果があるとされてきた。
現代の医学では「安全面での保証がなく、感染症のリスクも懸念される」としてその薬効は否定されている。
これを紹介したテンセントの記事では、読者に「紫河車の効能を信じますか?」との質問を投げかけ、3万8547人の回答を得ている。
うち、83%にあたる3万1746人が「信じない」、17%にあたる6801人が「信じる」としている。
たとえ少数派にしても2割近い人がその効能を信じている以上、人肉カプセルへのニーズは存在する。
中国では死産などで亡くなった胎児の遺体を、葬儀費節約などのために「医療廃棄物」として処分する医療機関が少なからず存在する。
また、年間延べ1300万人が人工中絶手術を受けているという報告(2012年、国家人口・計画生育委員会科学技?研究所調べ)もあり、悲しいことに原料調達には事欠かない現実がある。
ソース:レコードチャイナ
記事元:【中韓】「人肉カプセル」はなぜ流通する?中国の伝統医学でうたう薬効とは?[05/31]